隔日おおはしゃぎ (Road of座)

Road of座(ロードオブザ)の代表大橋拓真が、ほぼ隔日でコラムを書くところ

♯65 猪、猪、いい感じ!猪、猪、猪、猪いい感じ!

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                                 ↑大橋の作

 

親戚で昼御飯を食べに行った。新年なので。祖父母は今年で87歳。今も健在で、たまに論文を発表している。貰ったのでこれから読もうと思う。

 

その会では基本的に僕の二人の姉がかしましくしてテーブルを盛り上げる。 叔母が原宿にロリータファッションで出掛けたことに対する感想が方々から厳粛に述べられていく。祖父は真面目ながら冗談が通じる人なので「君には敵わない」と舌を巻いた。僕の一番上の姉は現在無職で、しかし兵庫の山奥から何かを企み狙っているらしいが、全身をaxesで揃えることに何ら抵抗のないゴスロリ志向人間なので、「私もお母さんと一緒に原宿行こうかな」と言っている。母親は「新幹線の座席がしんどい」と簡潔な思い。真ん中の姉は「お肉がおいしい」って。

 

僕のいとこが結婚したので夫婦でこの会に出席。千葉出身、東側がついに我が家系に進出。草津に家を建てるらしい。温泉が無い方の草津立命館大学びわ湖、草津キャンパスの事をBKCと略す事に関して一笑いを狙うも時機を逸する僕。面白くないですか。

 

父親はビールを飲んでいた。毎回この会の席順を家で真剣に考えているところを知っている。ただのサラリーマンだけどすごいのだ。この前も飛行機の着陸を間近で見られるところがあるからと言って父親的穴場を教えてくれた。僕がトイレから帰ってきたらその辺の阪神タイガースの帽子をかぶったおっさんと旧知の仲みたいに喋っていた。恐るべし。母親いわく「転職しなければ社長になっていた」この帰省、またしても飛行機を乗り逃した事に関して死ぬほど怒られたが、この父親だけは裏切らず生きていきたい。

 

僕は隣のいとこの奥さんに喋りかけるも白けた。仕方がないので深刻そうに玉ねぎを食べた。就職の話が出そうになる度、腹痛を呼び起こした。この人たちががっかりする選択をする事にどれだけの大義と信念を必要とするだろう。そんな風に思ったぜ。

 

ご飯が終わって、僕と両親は阪急京都線河原町行きの特急を目指す。祖父母は宝塚線。いとこは近鉄。女性陣は梅田のバーゲンを志す。阪神百貨店の前で僕らは別れた。

 

祖父「今日は集まってくれてご苦労様でした。来年は大阪まで出てくるのが辛いので申し訳有りませんが宝塚でお願いします」

 

祖母「今日はどうもありがとう。おばあちゃんは何も聞こえなかったけど楽しかったです」

 

 

いつも終わってからバカだったなあって思わされる。