♯46 テンション☆アゲアゲ『時は流れて面影』
ハレルゥヤ!ハレルゥヤ!
ヤヤッ、向こうの岸の道路が明るいぞ。あれはまさか、よもや近未来生命倫理学の重鎮ではあるまいか。
ハレルゥヤ!ハレルゥヤ!
やつが知ってるのは二つの言葉だけ。『ハレルゥヤ』と、『通時的解釈における私』これだけ。粋じゃねえこと考えてちゃダメさ。やつにとっての言葉は『通時的解釈における私』であって、これはそれ以上の何かではないんだ。
ハレルゥヤ!ハレルゥヤ!
オット、バカにしちゃいけないよ。彼は今ただ知っているひとつの言葉をリフレインさせているけれど、決してそれは「馬鹿のひとつ覚え」ではないのだ。やつが今ただリフレインするのはリフレインしたいからであってリフレインが何かを意味したりそれが今後何かのリフレインを予期させるということではない。ただ、ハレルゥヤ。
ハレルゥヤ!ハレルゥヤ!
彼にとっての引き出しは、開けるためのものではないんだよ。それはもっと意味のあるものだ。何かと問われるとそれは俺にもわからない。ハレルゥヤ!
アゲアゲ☆アゲアゲ☆アゲアゲ
あたかもよし、空も明るくなってきた。今日はお祭り日和だ。そんな日にやって来るのはこのドラゴン。名前は『雲竜』だ。覚える必要はほぼほぼないさ。今勝手につけただけだから。
アゲアゲ☆アゲアゲ☆アゲアゲ
地面を掘ったことはあるかい。イエスという人にだけ分かると思うのだが、土の量ってエグい。あれは正直言ってこいつの仕業さ。分かったら手をおろしなさい。クリティカルシンキングが得意な貴方様へ向けての顔面ローリングソバット。ローリングソバット。
アゲアゲ☆アゲアゲ☆アゲアゲ
この一連の虚言に僕はパイナポー。なにパイナポーかはさておいて。捨て置いて。じゃあ言わせてもらうけど、お前、死ぬよ。パイナポーなんて言わせねえよ。パイナポーはいつでも精神的滋養なのだ。貴様からその権利を剥奪する。一思いにやってやるからそこだけな。アゲアゲ☆
喪~喪~
こいつはこれまでのやつとはちょっと違う。喪失を麟粉のように撒いて去っていくのさ。
喪~喪~
震えているのか貴方様。恐怖はいけない。リラックスしなさい。
喪~喪~
死が二人を分かつ。でも残念ながらそれは死ではなかった。真っ赤な太陽だったんだ。信じるかどうかはそちら次第。でもそれはもう立派な、真っ赤な太陽だったんだ。アハ。
喪~喪~
自分でも自分が分からない瞬間に膝から血が出てきて、止まらなくて、のっぴきなんねえから膝をピザに取り替えたのさ!ウヘヘヘヘヘヘヘ。喪~喪~
そして小さな穴が開いて押して引いて指が入る大きさになってからはひたすらほじってかき混ぜて手が入る大きさになったら拳からいって腕が入って左手も入って頭が入って肩が入って腰までいったらちょっと休憩して膝が入って雄叫びをあげて正論を叩き潰して詭弁を死ぬまで屠っていつか必ず貴方様を見つけ出す。胸鎖乳突筋洗って待っててね。いつから必ず見つけ出す。洗っててね、胸鎖乳突筋。
故に、我あり。